『Ryu-my Cafe ストーリー6』- heard a voice of saying…

『Ryu-my Cafe ストーリー⑥』 Heard a Voice of Saying…

第5話

『カフェやりなよ!!』

 

世の中が騒いでいるリーマンショックの影響なんてたいして受けないと思っていた。

しかし、ジワジワと会社の経営が悪化していく。

 

39才 それでも世の中の流れは気にせず

「どんな時でも明るく前向きに生きるんだ」と希望を持って生きていた。

 

そして、ホメオパスとなって1年が経過しクライアントさんも増え、ホメオパシーセミナーも人気となっていたので、このまま順調に行けばなんとかなるはず!!だった。

そんな中、まさかの追い討ち。

今度は、メディアによる「ホメオパシーバッシング」が始まった。

 

会社経営の悪化の他に、ホメオパスとしての活動の危機。

その両方の影響を受け人生が一転する。

 

みんなが良くなる為、みんなが幸せになる為、未来の子供たちの為・・・なんて言っている場合ではなくなった。自分が立っている足元の立て直しをしなければならない。

 

しかし、八方塞がりの状態から抜け出す手立てが見つからない。このままでは、会社の破綻が目に見えている。

 

そんなある日の出来事。戸隠神社へ息子たちを連れてキャンプに行くことになった。

久しぶりの家族サービス。気分転換がしたかった。

 

戸隠神社へ向かう車の中でも仕事のことが頭から離れずにずっと考えていた。

「最悪の事態になる前に、早く次の道を見つけなければ…でも何をしたらいい!?」

 

まるでアイデアが浮かばなかった。

再び人生の岐路に立つ。20才の頃とは、スケールがちがう。

あの頃は、自分のことだけ考えれば良かった。

 

今は自分以外に、スタッフがいる。たくさんのお客様がいる。

そして、2人の息子たちがいる。

社屋兼自宅を建設した時の借入れの返済がまだ数千万円も残っている。

頼りになるのは自分だけだった。

 

「どうしたらよいのか!?」

「何をしたらいいのか!?」

 

そんなことを考えていたら、聞こえてきた声。

 

『カフェやりなよ!!』

 

「はっ!?」

耳を疑った。

 

「カフェ!?」

「今やるの!?」

「わたしがカフェやるの!?」

「こんな大変な時に!?」

「さらに借金してカフェやるなんて…ウソでしょ!?」

 

勝手な使命感にかられ、自分にできることを本気で全力で、やり続けたこれまでの日々。

どうやって息子たちを育てたか?なんて、忙しすぎてよく覚えていない。

 

未来の子供たちの為。そう思ってやって来たけど、

目の前の自分の息子たちと一緒にいる時間は、限りなく少なかった。

そんな自分に、矛盾も感じていた。

 

カフェでゆっくりお茶なんて、一度もしたことのない私が

この後カフェをオープンするなんて。

 

人生って本当に何があるかわからない。

 

 

 

to be continued... >>> 『Ryu-my Cafe ストーリー7』- an unexpected journey